『看護師の心のケア』によせて

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私は、一般病棟、緩和ケア病棟、ホスピスと看護師として
20年以上働いてきました。

 

 

その中で、感じてきたことがあります。
看護師が誰かにいい看護をしようと思う時
看護師を続けていこうと思う時
その看護師にも多くのサポートが
必要だということです。

 

 

看護師は目まぐるしい忙しさの中で、
多くの悩みやジレンマを抱えています。

 

 

手技や知識の不確かさ、
判断力や観察力の不足などを感じ
自信が持てないでいること

 

 

忙しさの中で患者さんへのケアも十分にできず、
余裕もないため患者さんに優しくできないこと

 

 

医師や上司、周囲のスタッフとの意見の違いや
コミュニケーションの難しさ

 

 

自分の今後について、などなど・・・
そんな中でも

 

懸命に頑張り続ける人が

看護師には多いと感じてきました。

 

 

しかし、残念ながら
体調を崩したり心の調子を崩したりして
去っていく仲間もまた何人も見てきました。

 

 

そんな現場であるうえに、

 

 

特に終末期の患者さんの前では、
看護する自分自身が問われます

 

最期の時間は、患者さんのそれまでの人生が
集結する形で表れます。

 

 

そんな患者さんや
患者さんと共に過ごして来たご家族に、
どれだけ自分が向き合えるかが問われます。

 

 

ですから、自分をふがいなく感じ、
落ち込むことも多々あります。
疲労感も蓄積し続けます。

 

 

緩和ケアや終末期ケアの分野では
特に看護師へのサポートは、
教育の面でも体制の面でも
様々な形のものが必要であると感じてきました。

 

 

私のいた緩和ケア病棟やホスピスでは、
正式な形ではなかったにしろ
看護師を気に掛けて下さる職種の方がいて
話を聞いてもらうことがたびたびありました。

 

 

周囲の身近な同僚や先輩たちの他にも、
悩みを話せる第三者がいることは
大変心強いものだと思いました。

 

 

同じ立場だから話しやすいことや
わかってもらえることはたくさんあります。

 

 

しかし

 

身近な人だからこそ
話せなかったり、
相談しにくいことも多々あります。
現場のことも、それ以外のことも・・・

 

 

大変なのは、終末期ケアに携わる
看護師ばかりではありません。

 

 

急性期病棟には急性期病棟の
悩みや葛藤が
慢性期病棟には慢性期病棟の
悩みや葛藤が
それぞれにあります。

 

 

どの看護師にも、
やはりさまざまな形の支え
必要なのです。

 

 

他の人から支えられることによって
自分自身が癒されたり、
気づきが生まれたりし
再び、自分の中にある力を
取り戻すことができます。

 

 

それがまた、患者さんに向ける
エネルギーになります。
患者さんを癒し、支え、
力づけることができます。

 

 

そしてまた
患者さんへ向けるケアは、
決して一方向ではありません。

 

 

患者さんをケアすることで、
同時に相手から頂ける
喜びや感動の数々に
たくさん気付けるようになることでしょう。

 

 

看護師としてずっと働き続ける方も、
様々な事情で離れる方もいるでしょう。

 

 

ですが、期間の長さではなく
「看護師をやっていて良かった」
と思える体験を
幾度となく味わってほしいのです。

 

 

ケアする人にこそ、
そのような
喜びや感動の体験は必要です

 

 

カウンセラーナースとして、
看護師の気持ちを癒し、
本来の自分を取り戻し、
前向きになれるような言葉を
送りたいと思います。