「生き切る」ことを支えるとは

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緩和ケア病棟やホスピスは、
実は看護師の私でも、
入るまで誤解していました。

 

何かとても暗く、
苦しむ人が多いイメージを持っていたのです。

 

私でもそうだったのですから、
一般の方はいかばかりかと思います。

 

 

ですが、入ってみて
中の明るさ、温かさに大変驚きました。

 

 

印象に残っていることの一つです。

 

 

最初の緩和ケア病棟には理学療法師さんがおり、
マッサージ、筋力維持のリハビリなど、
ご本人の生活の質を支えるケアを
一緒に行っていました。

 

 

中に、離れ離れになった息子さんに
会いに行くことを望んでいた
ご高齢の男性がいました。

 

 

ただ、その方は精神的な疾患があり、
適切に判断してのことではありませんでした。

 

 

ですが、毎日理学療法師さんや看護師が
歩行の付き添い練習を行っていました。
ご本人の希望を支えるためのリハビリです。

 

 

徐々に歩ける距離は短くなっていったのですが、
それでもギリギリまでリハビリを続けていました。

 

 

いつか息子に会うために、
今日もリハビリができた。

 

ご本人には、その希望と
未来につながる達成感が大切でした。

 

 

次第に息が上がり休み休みになり、
距離が短くなりなっていきながらも
毎日歩く姿に
私は胸が打たれる思いでいました。

 

 

その方のその時の
懸命な姿だからです。

 

 

「最後まで、生き切る」

緩和ケア病棟はそれを支える場であることを、
初めて実感させてもらった患者さんでした。

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