死にゆく患者さんに近づける自分になるために大切なことは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
lantern-507600_640

前回までにお伝えしていた
死にゆく患者さんへの4つの態度のうち
目指していきたい
「引き受ける態度」での看護

 

ここにいるためには
やはり患者さんのどのような対話にも
共にいる覚悟が必要です。

 

 

 

患者さんの人生、価値観
支え、希望・・・
そのようなものに触れる中には

 

 

 

 

もちろん
患者さんの深刻な思いや
死にまつわるような話しに
移る場面も避けられません。

 

 

 

 

症状が進んでくるとなお、
そんな言葉が出てくる場面が
多いと思います。

 

 

 

 

どのような流れになったとしても
そこに、
共に居続けることができる。

 

 

 

 

 

そうありたいものですが、
やはり簡単には
いかないものです。

 

 

 

 

 

自分自身が
果たして対応できるのだろうか
との不安が
ブレーキになってしまうことが
あるからです。

 

 

 

 

自分自身が
もう手に負えないのではないか
との恐れが強くなっていくと

 

 

 

何かをきっかけに
会話を切り上げたり
気休めのようなことを
言ってしまったり

 

 

 

会話を逸らしたりしてしまうことが
よくあります。

 

 

 

 

会話を切り上げることや
気休めのようなことを言うのは
自分でも後味の悪さを
感じるものですが

 

 

 

 

会話を逸らす時は
あまり自覚がないかもしれません。

 

 

 

 

大部分の看護師が
嫌がる研修の一つに
ロールプレイの実技の入った
研修があります。

 

 

 

 

設定内容は
終末期の患者さんばかりでは
ありませんが

 

 

 

やはり「うんうん」と聞いていながらも
自分の手詰まりを感じると

 

 

 

 

「先生にはどう聞いていますか」
「ご家族はどうおっしゃっていますか」
「お身体の調子の方はいかがですか」
などと、

 

 

 

 

するりと会話の矛先を
変える関わりをよく見ます。

 

 

 

 

 

ロールプレイの研修では
場面の設定が違うので
仕方がない部分や
必要な状況はあると思いますが

 

 

 

 

患者さんの気持ちに寄り添うために
気を付けたい部分は
共通していると思います。

 

 

 

 

患者さんが
その言葉を言いたくなるような
感情の部分に着目すること

 

 

 

 

事柄ではなく
感情が出しやすいような
問いかけをしていくこと

 

 

 

 

沈黙の時間を大事にすること

 

 

 

 

これらは、
終末期に限らず
大切にしたい部分です。

 

 

 

 

しかし
終末期の患者さんとの関わりでは

 

 

自分自身がどのように
生や死の意味を
考えているのか

 

 

 

 

そこに自分なりに
深めているものが
あることが

 

 

 

 

患者さんが
どのような思いを表出しても
そこに踏みとどまることのできる
土台となります。

 

 

 

 

そしてさらに私は
それ以上に
大切ではないかと
感じるものがあります。

 

 

 

 

患者さんの最期までを
「引き受ける態度」で
共に過ごしていきたいと
真剣に思うとき

 

 

 

 

ある意味
患者さんの前で
看護師という仮面は
横に置いてもいい時がある
と思うのです。

 

 

 

 

自分が患者さんにより近づき
どうなっていくかわからない中に
一緒にいる時

 

 

 

知識やスキルでは
応じ切れないことが
確かにあります。

 

 

 

 

その時は
患者さんの苦しみを、
人間として感じようとする

 

 

 

いや、感じている
自分自身として
傍にいるだけです。

 

 

 

 

そんな時に
こうしたらいい、とか
ああしたらいいということは
一概には言えません。

 

 

 

 

その苦しみを感じ取った時は
自分の心から湧き上がってくる
涙を共に流したり

 

ただただ
言葉にならない
という思いを伝えたり

 

 

 

その思いで手を握ったり

 

 

知識や技術や
死生観の深さ

 

 

 

看護経験
人生経験
それら以上に

 

 

 

患者さんの苦痛を
感じ取っている時の

素直な、取り繕わない
ありのままの自分でいる

 

 

そんなことが患者さんへの
ケアになる時がある
と思うのです。

 

 

 

 

通り一遍ではない
まさにあなた自身だからこそ
出てくる言葉や態度です。

 

 

 

そしてまた、患者さんも
人間としてのあなたに
出会いたいと
きっと思っているはずだと
私は思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る