旅立ち間際の患者さんのサインを受け取れるようになることは

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一般病棟から
緩和ケア病棟に初めて移った時、

 

オリエンテーションで
心電図モニターはほとんど使わない、
と聞いて「嘘でしょう!?」と思いました。

 

 

それまでは、
患者さんのお看取りが近づくと
病室内にモニターを入れて、
自動的に心電図と血圧を測り

 
ナースステーションにも電波を飛ばし、
波形や数値が
見れるようにしていたからです。

 

 

 

お看取りの予測は、
それを手がかりにしていました。

 

 

 

お看取りの直前まで
患者さんが目の前にいても
波形を凝視する。
そんな私たちであり、ご家族でした。

 

 

 

それが当たり前になっていましたから、
モニターがない状況で
変化のタイミングがわかるのか
とても不安でした。

 

 

 

それまでモニターに、
頼り切ってしまい

 

 

お亡くなりになる前に
あるであろうたくさんのサインが
よくわからなかったのです。

 

 

 

血圧、体温、酸素飽和度など
数値で示されるもの以外にも

 

 

脈の圧力やリズム
呼吸の深さや間隔
皮膚の色や弾力、湿り
手の冷たさ
顔貌・・・

さまざまなものから
変化のサインが発せられています。

 

 

緩和ケア病棟に行ってから
しだいにそれに気付けるようになり

その感覚はだんだん
敏感になっていきました。

 

 

 

緩和ケア病棟やホスピスでは
ご本人とご家族とが最期の時間を
静かにゆっくり過ごしていました。

 

 

 

ですから、その時間を
あまりさえぎることのないように
雰囲気を壊すことのないように
配慮しながらの
訪室ともなります。

 

 

 

身体を綺麗に整えること
体交することなどのケアは
最後まで重要ですが

 

 

 

頻繁なバイタルサインの
チェックをしなくても

さまざまなサインに気づけることで
先の予測はできます。

 

 

それができるようになるとご家族に
より的を得た今後の予測を
お伝えすることができるようになります。
ご家族の心の準備になります。

 

 

 

また何より
数値ばかりを気にするよりも

 

 

ご本人の反応、
息づかい、温もりなど

ご本人のいのち
私たちが患者さんから
しっかりと感じ取らせて頂いている

 

 

その姿勢を見せたり
感じ取ったものをご家族に
お伝えしたりしていくことで

 

 

最期まで敬意を払うべき
大切な方であると
お伝えすることができるとともに

 

ご家族も、より一層
ご本人のいのちと
つながりを感じながら
旅立ちを見送ることができるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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