よく知ることで患者さんの見方と対応が変わる症状とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
wheelchair-749985_640

誤解されがちなので
書いておきたいと思っている
症状があります。
「せん妄」です。

 

せん妄は脳の機能が低下することによる
意識障害のことを言います。

 


意識のくもり(混濁)や
注意の障害がメインの症状です。

 

 

せん妄は手術後などに急激に発症し
まもなく回復するものや
がんが進行することによって
引き起こされるものもあり
看取りが近づくほど
せん妄の改善は難しくなっていきます。

 

 

がんの進行によるものなので
せん妄の原因となるものを
取り除けないことが多いのですが

 

 

せん妄を引き起こしてしまう
苦痛症状を緩和することや
環境を整えること
昼夜のリズムを整えるようにするなど

 

 

まず治療やケア
できることを行っていきます。

 

その上で、
せん妄症状そのものに対する
薬剤も使用していきます。

 

 

せん妄も、痛みと同じように

早期に発見し、
早期に対応することが
大切になっていきます。

 

 

なぜなら、悪化していくほどに
患者さんの苦痛が長引き
改善も難しくなるからです。

 

 

せん妄症状によるご本人の苦痛とは
意識の混濁などから来る
興奮状態などで過活動となってしまうことや
幻覚や妄想などに苦しむことなどです。

 

 

ご本人はそれらにより
不快な気分や体力の消耗
恐怖などを体験しています。

 

 

見当違いのことを言ってしまったり
興奮して怒りっぽくなったりするのも
せん妄によって引き起こされているものであり

 

 

ご本人は、その中で苦しんでいる
という事実を医療者側が
きちんと認識する必要があります。

 
そしてタイムリーに適切に
介入をしなければなりません。

 

 

 

誤解されがちと書きましたが
どのようにかと言いますと

 

 

見当違いな言動を
認知症と見てしまったり

怯えたり
怒りっぽくなったりの情動の変化を
精神的な症状

あるいは
スピリチュアルペイン

あるいは
ご本人のパーソナリティーの問題
などと捉えてしまいがちなのです。

 

 

このことも
ホスピスに行ってから
きちんと知るようになったのですが
かつてのことを振り返ると
せん妄の患者さんに
ケアや症状緩和が
不十分なままでいたことの
多さを思いました。

 

 

私自身も
適切なケアの知識や
せん妄自体の知識を
ほとんど持っておらず

 

 

患者さん苦痛に目を向けてないに
等しかったのです。

 

 

患者さんに寄り添うことは
大事ですが

 

 

痛みなど他の症状と同様、
せん妄によって混乱している患者さんに

ただ寄り添うだけでは
患者さんの苦痛に対して
適切な介入とは言えないのです。

 

 

また、話を聞けば聞くほど
よけいに混乱を助長してしまう
場合もあります。

 

 

 

よく知らなければ
患者さんを誤解し
不適切な関わりを続け
患者さんの苦痛を長引かせてしまうせん妄。

 

 

特にがん患者さんに関わる看護師は
身に付けておきたい知識の一つです。

 

 

よく知ることで
適切な対応がたくさんできるようになります。

 

 

そうすると
患者さんの苦痛の軽減とともに

 

 

患者さんの安全を
守らなければならない
私たちの疲弊感も軽減したり

 

 

他の患者さんへのケアの時間を
削らずに済むなど
病棟全体の良いケア
つなげていけます

 

 

患者さんの苦痛
的確に対応できるナースになれることの
メリットはこのようにたくさんあるのです。

 

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る