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姉との練習②

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「私はカウンセリングの学習をしてないからちゃんと聞けないよ」

という姉に「うんうん」と頷いて聞いてくれればいいから、とざっくり伝えて

二人の練習が週に一度のペースで始まりました。

姉の「うんうん」には非常に抑揚や感情がこもっているように私に感じられ、

しっかり聞いてくれていると思えて感激することも度々でした。

ところが、ある時、私の言葉に対する頷きが

上っ面ような、ただの相槌にしか感じられなかったことがありました。

その時の私は話しながらも、

とても心もとないような、自分が頼りないような感じがしていました。

私は30分話し終えてから

「姉ちゃんの頷きが、どこか上の空のように感じていたんだけど、どうだったの?」と尋ねました。

「え、わかったの?有希に何を言ってあげようかって考えてた」とのこと。

要するに、話しを聞きながら、私に対する助言のようなものを考えていたのです。

そのような時、聞き手は私への関心というよりも、自分の考えに気を取られています。

話し手に集中している状態ではないのです。

すると、話している私は、話していてもどこか不安な感覚になり

自分に集中できなくなります。

「あれ、おかしいな、なんか変なこと言っているのかな」

などと、話しながら自分を疑いたくなります。

このような状態で、仮に聞き手が何らかの助言をしたとしても

それは話し手の役に立つようなものには到底なりえません。

一般的にはそれが正しく役に立つものであっても、

目の前の話し手が求めているのは、

まずは「自分が聞いてもらえている。大切にされている」という感覚ですから

聞き手が助言を考えている時点で

話し手の気持ちは置いてけぼりになるのです。

しかも、話し手が望んでいた感覚ではなく、

欲しいとも思っていなかった聞き手の考えを押し付けられたような気がするのです。

小学校高学年頃から人間関係に悩みを持つようになり母に話すと、

いつもこのような感覚で会話が終わっていたのを思い出します。

そんな意見や考えを聞きたかったわけじゃないのに。

話しても話しても不完全燃焼のような気持ちになっていたのは

このためだったと今は思います。

ともあれ、日常ではこのようなやり取りは

ごく普通に、溢れんばかりにあるのですが

こと、悩みや気持ちを聞いてほしい時には

自分の話しに、一心に、ただ聞いてくれるだけで

十分な思いになります。

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